DSCvesta2

示差走査熱量計

業界初の自己診断機能搭載

業界最高温度範囲のDSC測定

示差走査熱量計(DSC)は、試料を加熱または冷却したときに試料内に発生する熱エネルギーの変化を検出する熱分析装置です。

Thermo plus EVO3シリーズ DSCvesta2は、初心者からベテランまで、幅広いユーザーに魅力を感じていただける革新的な測定装置です。使いやすさに重点を置きながら、デザインには高級感を漂わせ、最先端の性能を実現しました。

DSCvesta2 Differential scanning calorimeter DSCvesta2 Differential scanning calorimeter LN2 (closeup) DSCvesta2 Differential scanning calorimeter furnace DSCvesta2 Differential scanning calorimeter LC DSCvesta2 Differential scanning calorimeter LR DSCvesta2 Differential scanning calorimeter LN2

DSCvesta2 概要

業界初の自己診断機能vestaeye®の搭載により、今までは測定を行わないと判断がつかなかった潜在的な問題も早期に発見し素早く対処することが可能となるため、日々安心して装置をご利用いただけます。 さらに、センサーの再現性向上と位置ズレ防止機構により、確かな測定を保証します。

オートサンプルチェンジャー(ASC)付きのDSCvesta2の測定条件は単一ウィンドウで簡単に設定ができ、52試料までセット&1000連続測定が可能なため、測定点数が多いときや長時間の無人測定に有効です。各種冷却ユニットや試料観察ユニットとも干渉せずに同時使用が可能で拡張性に優れています。さらに、センサーの機械的強度や熱応力に強いエンボス形状で、耐久性を追求しました。お手持ちのDSCvesta2に後からオートサンプルチェンジャーを付加することも可能です。

 

測定レンジの拡大

新型アンプの採用により、フルスケールが従来の±400mWから±1000mWへと大幅に拡大しました。熱量変化が大きいサンプルの測定にも対応します。

広温度範囲・多彩な冷却オプション

測定温度範囲と測定目的により4種類の冷却ユニットを選択することが可能です。また、冷却ユニットの付け外しがユーザーで簡便に行なえる構造になっており、測定シーンに合わせて交換可能です。  

◆ 電気冷却 -95℃~725℃  
◆ 液体窒素自動供給冷却 -150℃~725℃  
◆ 液体窒素ダイレクト冷却 -180℃~725℃  
◆ サーキュレーター冷却 -10℃~725℃

業界初・自己診断機能「vestaeye」

測定を開始する前に異常がないかを装置自体が診断し、正常動作しているかを確認できるようになりました。
装置起動時は全ての自己診断項目を実施するフルチェックを、測定待機中および測定中には簡易チェックを行い、装置の異常を早期に発見するため日々安心してお使いいただけます。

測定温度範囲の拡大

従来機に比べ測定温度範囲が大きく広がったことで、より幅広い温度領域での測定に対応します。特に電気冷却ユニットでは-95℃から725℃までの温度範囲で昇降温連続測定が可能であり、液体窒素の補充を必要とせずに広範囲な温度の測定にご利用いただけます。

高機能温度ホールド制御

heating温度ホールドやcooling温度ホールド測定に対して、予備測定を必要としない温度ホールドが可能です。ホールド時のオーバーシュートやアンダーシュートのない測定を行うことができます。

オートサンプルチェンジャー対応

オートサンプルチェンジャーを接続することで最大で52個の試料をセット可能、1000連続測定が可能です。レファレンスの交換や自動較正機能などにも対応し、多試料の測定も無人で連続測定することでハイスループットに貢献します。またトレーの試料部をガスフローして、大気との接触を低減させるガスフロータイプが標準仕様となっており、吸湿性の高い粉末試料などの測定に有効です。

ヒューマンエラー防止

試料容器材質の上限温度を超えた過昇温によるトラブルを防ぐためのアラート表示や、炉体が高温状態であると一目でわかる警告ランプなどでうっかりミスによる装置トラブルを防止します。

多機能なソフトウェア

測定ソフトウェアでは、測定温度プログラムと連動したマスフローコントローラーの制御、測定終了後の冷却ファンのON/OFF設定、ECOモード(電力低減待機モード)の移行設定、測定終了後の本体電源シャットダウン、装置の使用履歴ファイル(Excel)の自動作成を行う等、多彩な管理機能があります。 解析ソフトウェアでは基本解析機能に加え、DSCvesta2/DSCvesta専用にピーク強調機能、n次ベースライン補正機能、ノイズ低減機能など、微小ピークの解析により有効な機能を実装しました。解析ソフトウェアはライセンスフリーで複数のPCにインストールできます。事前に設定した較正・解析メニューを実行する自動解析ソフトウェアも搭載されています。

オートサンプルチェンジャーは後から付加可能

お使いの装置に後からオートサンプルチェンジャーを追加することができます。オートサンプルチェンジャーは装置本体上面に設置するため、追加の設置スペースを必要とすることなく自動測定を可能にします。

環境にやさしいECOモード

測定終了時、休止時にファンや液晶表示を停止することで、待機電力を下げるECOモードを搭載しており、無駄な消費電力をカットできます。ECOモードではウォームアップが必要な最小限の通電を回路に行っていますので、復帰時間も短縮できます。

安全性に配慮した保護カバー

オートサンプルチェンジャー部、電気炉体部を覆い測定中の安全性を確保するカバーを取り付け可能です。測定中やオートサンプルチェンジャー動作中、炉体高温時にはロックがかかり開けることができなくなるため、火傷や指挟み等の事故防止に役立ちます。

 

DSCvesta2 +ASC

冷却ユニットや試料観察ユニットとも同時使用可能。
各種冷却ユニットや試料観察ユニットを接続したまま連続測定が可能で拡張性に優れています。

標準容器がそのまま使用可能
各種標準試料容器が使用可能で、オートサンプルチェンジャー専用の容器は不要です。

多様な測定モード
連続測定中に優先度の高い試料を測定する割り込み測定、1つの試料に対応する単独測定や、経時変化を伴う試料測定のための手動測定も利用可能です。

複数のレファレンス選択・設定が可能
3種類のレファレンス用容器をセット可能で、測定試料に応じて、測定試料ごとにレファレンスを選択することができます。種類の違う容器を使用した連続測定に有効です。

DSCvesta2 特長

自己診断機能vestaeye®
測定レンジの拡大
多彩な冷却オプション
測定温度範囲の拡大
高機能温度ホールド制御
オートサンプルチェンジャー対応
ヒューマンエラー防止
多機能なソフトウェア

DSCvesta2 仕様

モデル名 Thermo plus EVO3 DSCvesta2
装置名 示差走査熱量計
測定方式 熱流束型
測定温度範囲*1 -180℃~725℃
DSCスケール ±1,000mW
昇温速度(最大)*2 150℃/min
ノイズレベル(RMS) 0.05μW
熱量再現性*3 ±0.04%
ベースライン再現性*3 ±5μW
比熱精度*3 ±1%
測定雰囲気 空気・不活性ガスフロー
最大試料量 90μL
オプション オートサンプルチェンジャー 試料数:最大52個(較正用試料:4個)、レファレンス:3個
試料観察ユニット
冷却ユニット(電気冷却、液体窒素自動供給冷却、液体窒素ダイレクト冷却、サーキュレーター冷却)
安全カバー
装置寸法 380(W) x 378(H) x 509(D)(mm)
380(W) x 632(H) x 509(D)(mm) ASC付き
重量(本体) 32kg
42kg (ASC付き)
電源 1Ø, AC100-120V/200-240V, 50/60Hz 5A

DSCvesta2 オプション

DSCvesta2 アプリケーションノート

以下のアプリケーションノートはこの製品に関連しています。

DSCvesta2 イベント

学会や展示会にご参加の際は、リガクの展示ブースにぜひお立ち寄りください。

  • 今日から始める“熱分析”シリーズ 第2回『DSC 原理と解析』
    2025年5月21日 - 2025年5月21日
    ウェビナー
  • JTACC 2025(第4回熱分析および熱量測定ジャーナル会議)
    2025年6月23日 - 2025年6月26日
    ダヌビウス ホテル ヘリア、ハンガリー

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