小角X線散乱法による 金属ナノ粒子の粒径分布評価

    Application Note B-XRD1030

    はじめに 

    金属ナノ粒子はサイズ効果によって、バルク体とは異なる性質を示します。このとき、粒子の大きさやそのばらつきを均一化させることにより、優れた特性を発揮させることができます。ナノサイズレベルの粒子の大きさとばらつきを調べるためには透過電子顕微鏡(TEM)写真を用いて観測することが一般的に知られた方法ですが、平均構造や粒子径の分布などを知るためには多くの時間と労力を要します。X線小角散乱法を用いれば、平均構造(粒径分布)を数分~1時間程度で知ることができます。

    測定・解析例

    図1に、金ナノ粒子のTEM写真を示します。TEM写真から、金ナノ粒子の大きさは約4~5 nmであると推測されます。TEM観察で用いた試料と同じ金ナノ粒子をX線小角散乱法で測定し、得られたプロファイルを解析した結果を図2に示します。

    TEM写真から得られた粒径分布とX線小角散乱法から得られた粒径分布を図3に重ね書きしました。その結果、平均サイズやばらつき度合いはTEM観察で得られた結果と小角散乱測定で得られた結果と非常に良い一致を示していることがわかりました。

     金ナノ粒子のTEM写真

    図1 金ナノ粒子のTEM写真

     金ナノ粒子のX線小角散乱プロファイル

    図2 金ナノ粒子のX線小角散乱プロファイル

     TEM観察とX線小角散乱法から得られた粒径分布多重書き

    図3 TEM観察とX線小角散乱法から得られた粒径分布多重書き

    参考文献

    Sugawara et al.: Chem. Lett., 10(2002), 1030-1031

    推奨装置・ソフトウェア

    • 全自動多目的X線回折装置 SmartLab
    • 全自動多目的X線回折装置 SmartLab SE
    • X線分析統合ソフトウェア SmartLab Studio II (MRSAXSプラグイン)

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