アプリケーションノート RSMD007
はじめに
インラインでのシングルウェーハ・パスによりプロセス異常を検出・分析する機能は、ハイブリッド計測センサー機能を実装するためのコスト効率の高い手法を提供する。
ONYX 3000は、マイクロスポットX線と光学測定を組み合わせ、FEOL、BEOL、および先端パッケージングの幅広いアプリケーションに対応する。
課題
微小領域の構造における薄膜の問題を迅速に検出・分析する手法が求められており、可能であればシングルウェーハ・パスでの実現が望まれる。 通常、このような評価にはインラインおよびオフラインの装置と長時間の測定が必要となり、プロセスフローを中断させるため、量産環境では適用が困難である。
提供ソリューション
ONYX 3000は、高感度カラー2Dカメラを用いて対象構造上の膜異常の兆候を定性的に検出し、その異常箇所をXRF(蛍光X線分析)で評価することで、問題を迅速に定量化する。
UBM(アンダーバンプメタライゼーション)欠陥検出と組成分析
目的
2D顕微鏡による全面ウェーハスキャンとカラー画像処理によりUBM欠陥を検出し、XRFによる元素組成分析と組み合わせることで、プロセスのモニタリングを実現する。
2D顕微鏡による欠陥検出
画像処理アルゴリズムにより各フレームのカラー欠陥を検出し、基準カラー値に基づくグレーレベル解析から以下の結果を取得した。
(2D取得時間1秒/フレーム)

蛍光X線分析
UBM欠陥が疑われる箇所を自動的にXRF分析へ連携し、Au膜厚のばらつきを高感度にモニタリングする。
暗色UBMでは、XRF測定によりAu膜厚に13%の差が確認された。この結果はグレーレベル解析と一致し、プロセスばらつきを明確に示している。
(蛍光X線分析時間:25秒/サイト)

ライト/ダークパッドの検出・比較・材料分析
目的
2D顕微鏡による全面ウェーハスキャンで欠陥パッドを特定し、グレーレベルから逸脱するパッドをEDXRF(エネルギー分散型蛍光X線分析)で組成分析する。さらにXRFにより材料分析を行い、ライトパッドとダークパッドの差異を定量化する。
2D顕微鏡による欠陥検出
画像処理によりカラー差異を定量化し、パッドをライトとダークに分類した。RGB値の解析を実施した。
(2D取得時間1秒/サイト)


蛍光X線分析
1回のXRF測定で、両層の膜厚と組成を同時に取得する。Au(L)、Pd(L)、Ni(K)、Cu(K)の元素組成差を、ライトパッドとダークパッド間で識別した。
(XRF取得時間:10秒/フレーム)
パッド上のフッ素分析
目的
高感度2Dカラーカメラを使用してボンドパッド上の不要な残留物(今回はフッ素)をスキャンして検出し、その後、疑わしいパッドについて軽元素EDXRF分析による検証を行う。
2D顕微鏡
各ウェーハのパッドを広範囲にサンプリング(1秒/パッド)し、規格外のグレーレベルを検出する。
軽元素EDXRF
疑いパッドに対し、20 μmビームとヘリウムパージを用いてフッ素含有量を分析する。
XRFの取得時間:14秒/サイト
XRFスキャンにより、疑いパッドのフッ素レベルは正常パッドより大幅に高く、異常パッドではフッ素強度が3.5倍であることが確認された。
XRFによりパッドごとのフッ素量を検出・定量できる。すべてのパッドにフッ素は存在するが、レベルの高いパッド(3.5倍)は2Dグレーレベルでも識別可能である。
ハイブリッドセンサーによる検査・レビューにより、全パッドのスキャンは4分未満で完了する。故障解析はXRFで実施し、2DサンプリングとXRFしきい値解析の組み合わせはレシピで設定される。
