世界のリガク vol.8

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こんにちは。 営業本部 東京支店の原です。2026年8月、カナダ・カルガリーで開催された「IUCr2026(The 27th International Union of Crystallography Congress and General Assembly)」に参加しました。IUCrは結晶学分野における世界最大級の国際会議で、世界中の研究者が集まり、最新の研究成果や技術動向について議論を交わす重要なイベントです。リガクも主要スポンサーの一社として参加し、最新技術の紹介や研究者との交流を行いました。

研究者が集う、世界最高峰の結晶学会

私は普段、大学や官公庁のお客様を中心に、X線回折装置(XRD)、蛍光X線分析装置(XRF)、単結晶構造解析装置、熱分析装置など幅広い製品を担当しています。

IUCrには、展示ブース担当として参加しました。現地では世界各国の研究者やユーザーの皆さまと直接お話しする機会が多く、リガク製品への期待や研究現場の課題を肌で感じることができました。参加者の多くは大学や研究機関の研究者であり、結晶学コミュニティの国際的な広がりを実感しました。

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活気ある会場の様子

 

注目を集めたリガクの新技術

展示ブースでは、複数の新製品・新機能を紹介しました。

特に関心を集めていたのは、新しいX線源「PhotonJet Ultra」です。従来機と比較して高出力・高輝度を実現しながら、メンテナンス負荷の低減や長寿命化にも配慮された製品です。

また、測定の自由度を高める「Materials Explorer」アタッチメントや、電子線回折装置 Synergy-ED においてAIが結晶を自動検出し、連続測定を支援する新しいCrysAlisProの機能も紹介しました。

来場者からは、「ぜひ早く導入したい」「測定効率が大きく変わりそうだ」といった前向きな反応をいただく一方で、多くの研究機関が共通して抱える「設備更新予算の確保」や「共用機器の予約が取りづらい」といった課題についても話を伺うことができました。

 

変化する結晶学研究のトレンド

学会を通して特に印象的だったのは、MOF(金属有機構造体)に関する研究発表の多さです。世界的にも注目度の高い材料であり、今後もさらなる研究の展開が期待されます。リガクとしても、MOF研究を牽引する京都大学の北川先生との関わりが深いことから、関連する測定や解析の相談が増えていくのではないかと感じました。

また個人的には、結晶学会でありながらPDF解析に関する発表が多かったことに加え、粉末XRDユーザーによる発表も見受けられた点が興味深く、結晶学の対象や評価手法の広がりを実感しました。

 

カルガリーで体感したオープンな交流文化

学会の開催地であるカルガリーは、カウボーイ文化で知られる街です。

会場ではカウボーイハットが配られたり、実際にハットを着用して発表する研究者がいたりと、地域色豊かな雰囲気が印象的でした。

また海外学会ならではだと感じたのは、研究者同士の距離の近さです。夕方以降には飲食を伴う交流の場が多く設けられ、国や所属を超えて活発なコミュニケーションが行われていました。日本の学会とは異なる、よりフランクでオープンな交流文化を感じました。

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カウボーイハットを被り登壇する運営委員の方々

リガク伝統の「Fun Run」

今回最も印象に残ったイベントの一つが、リガク主催の「Fun Run」です。学会期間中の早朝に開催されるランニングイベントで、今回は100名を超える参加者がカルガリーの川沿い約5kmのコースを一緒に走りました。

Fun Runは今回始まった企画ではありません。1985年から続くリガクの伝統的なイベントで、結晶学コミュニティの研究者や学生、企業関係者が講演会場の外で交流できる場として長年親しまれてきました。

このイベントのもう一つの楽しみが、毎年配布されるオリジナルTシャツです。Tシャツのデザインはリガク社員が手掛けており、これまでに20種類以上のデザインが生み出されてきました。

今回のカルガリー大会でも参加者にはオリジナルTシャツが配布され、会場ではそのTシャツを着た多くの研究者が談笑しながらスタートを待っていました。学会発表では見られないリラックスした雰囲気の中で交流できることも、Fun Runが長年愛されている理由の一つだと感じました。

他社がランチセミナーなどを中心に交流機会を設ける中で、リガクは「一緒に走る」という形でコミュニティとのつながりを育んできました。今回の参加を通じて、製品や研究だけでなく、人と人との関係を大切にするリガクらしさを改めて感じることができました。

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Fun RunオリジナルTシャツ バックナンバー

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お揃いのTシャツを着て出発!

▶ IUCr Fun Run特設ページ

 

海外学会だからこそ得られた収穫

今回のIUCrで最も大きな収穫は、研究者の方やお客様との距離が一層縮まったことです。

海外という非日常的な環境では、展示会場だけでなく移動やイベントを通じて自然な会話が生まれます。普段の営業活動では得られない関係性を築くことができ、多くの学びや気づきを得ることができました。

また、学会で発表された新技術や最新情報を国内営業活動に共有し、お客様への提案に活かしていきたいと考えています。

 

最後に、次回のIUCr2029はドイツ(ベルリン)での開催が予定されています。結晶学の最前線に触れながら、世界中の研究者との交流を深められる貴重な機会です。

皆さんもぜひ、次回のIUCrで一緒にFun Runを走りましょう。

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原 光太郎 (Kotaro Hara)

営業本部 東京支店

大学で数学を専攻し、確率・統計を学びました。これまで貿易商社や電子線露光装置メーカーで海外営業を経験し、インド、シンガポール、タイ、中国をはじめとするさまざまな国・地域のお客様との仕事に携わってきました。現在はリガクの営業本部 東京支店 東京二課で、大学や研究機関のお客様を担当しています。リガクに入社して約5年になりますが、日々最先端の研究を支えるお客様と接する中で、多くの学びや刺激をいただいています。