アプライド・リガク・テクノロジーズ(ART)について
リガクの一部門であるアプライド・リガク・テクノロジーズ(Applied Rigaku Technologies:ART)は、リガクのエネルギー分散型蛍光X線分析(Energy Dispersive X-Ray Fluorescence:EDXRF)の技術に特化し、2009年に米国テキサス州オースティンで設立しました。2023年7月、同社はオースティン近郊の便利な立地にあるテキサス州シーダーパークの新施設へと移転し、より大規模な環境での事業展開を開始しています。
ARTは非破壊元素分析装置であるEDXRFの設計・製造・販売を全世界的におこなっています。同社はリガクの技術革新と長年のXRFの知見を活かし、先進的で高品質な分析装置を提供するとともに、顧客重視のソリューションと充実したサポートを提供します。

当社の技術
EDXRF元素分析装置
蛍光X線分析(X-ray Fluorescence: XRF)の一種であるエネルギー分散型蛍光X線分析(EDXRF)は、多様な試料形態や幅広いマトリックスを持つ試料に対しても、迅速かつ非破壊で複数元素の同時分析を提供します。一般に、EDXRF装置は使いやすく、設置面積が小さく、他の分析技術と比べて運用コストが低いという特長があります。これらの利点により、リガクのEDXRF分析装置は幅広いアプリケーションで高い評価を得ており、多くのお客様に支持されています。
EDXRFは非破壊分析技術であり、試料の前処理をほとんど必要とせず、ほぼすべての試料に適用可能です。リガクのEDXRF元素分析装置は、ナトリウム(Na)からウラン(U)までの幅広い元素を測定可能であり、定量範囲は100万分の1(ppm)から最大100パーセント(mass%)レベルまで対応します。さらに、元素の定量分析に加え、多層薄膜の厚さや組成の測定にも応用可能です。
卓上型EDXRF分析装置には、以下のモデルを取り揃えています。
- NEX QCシリーズ:日常的な品質管理
- NEX DEシリーズ:より要求の厳しいアプリケーションや小型サイト分析
- NEX CG IIシリーズ:複雑なアプリケーションや研究用途
また、リアルタイムのプロセス制御には、以下の製品を提供しています:
- NEX OL :プロセス元素分析計:液体ストリームの分析用
- NEX LS :オンライン多元素コーティング分析計
プロセス硫黄分析計
さらに、X線透過(X-ray transmission:XRT)プロセスゲージであるNEX XTは、全硫黄分析のニーズに対応しています。
NEX XTの主な用途は以下の通りです
- MARPOL Annex VIの硫黄規制を満たすためのバンカー燃料の混合
- パイプライン経由で供給される異なるグレードの燃料の検出
- 製油所における原料の混合・監視
- 遠隔地の集荷・貯蔵施設での原油品質監視
