アプリケーションノート B-TA1091
はじめに
採取場所の異なる土壌について、TG-DTA測定を行い熱挙動の違いを評価しました。
測定・解析例
測定は、砂地、草むら、農地から採取した土約20mgをPt製試料容器に入れ、Air雰囲気下(200mL/minフロー)、昇温速度10℃/minで実施しました。
図1 TG-DTA測定結果
草地および農地から採取した土では、150℃付近までに脱水による減量と吸熱ピークが見られ、250℃付近から650℃にかけて有機物の燃焼によると思われる2段階の減量と発熱ピークが観測されました。脱水による減量は農地の方が大きく、有機物の燃焼に伴う減量については両者でほぼ同等の減量率を示しています。砂地から採取した土についても同様の挙動が見られますが、脱水による減量、有機物の燃焼による減量のいずれも、草地および農地に比べて小さくなっています。
脱水による減量は土壌の水分量を示し、保水性や乾燥状態の指標となります。また、有機物の量は腐植とよばれる動植物や微生物の死骸などの量を反映しており、作物の生育に関係する土壌の指標となります。
このように、TG-DTAは、土壌中の水分や有機物の簡便かつ有効な測定手法です。