CT Lab HV
リガクの CT Lab HV は、高解像度かつ高電圧の産業用X線CTです。大型のX線遮蔽キャビネット、広いドア開口部、225 kVの高電圧X線源、可変のSOD(X線焦点から試料までの距離)およびSDD(X線焦点から検出器までの距離)により、最大350mmの撮影視野で小さな試料から直径600 mm × 高さ1200 mmまでの大きな試料を非破壊スキャンする、究極の柔軟性を実現しました。更に、高解像度撮影では3 µmの空間分解能を実現します。CT Lab HVによる最先端の解析およびシミュレーション技術の活用を、確かな技術でサポートします。
CT Lab HV 概要
CT Lab HVでできること
CT Lab HVは、高解像度かつ高電圧の産業用X線CTです。CT Lab HVと当社CTスペシャリストの親身な技術サポートで、以下のようなことが可能です:
- 製品を設計通りに作成したかどうかを明確に把握できます。非破壊でスキャンすることで、製品を設計データと比較し、不一致箇所を定量的に特定することができます。
- 製品が不具合を起こしている場合、問題の所在を明確に把握できます。製品のデジタルツイン(CTスキャンで得られる製品のデジタルデータ)を作成することで、内部構造を視覚的に検査したり、流体や応力などのシミュレーションを実行することができます。
- 貴重な部品や試料の内部を非破壊で明瞭に見ることができます。歴史的な遺物や高価な試作品などの試料を非破壊でスキャンすることができます。
高分解能撮影を実現するために
CT Lab HVはコーンビームジオメトリを使用しています。このジオメトリはX線ビームをコーン状に発散させ、X線発生器と検出器の間に試料を設置することで、試料の拡大画像を取得します。拡大率は、X線焦点から試料までの距離(SOD)とX線焦点から検出器までの距離(SDD)の比によって決まります。広い範囲のSODとSDDを設定できるため、CT Lab HVは試料に応じて解像度と視野(FOV)を調整することができます。
SODを小さく、SDDを大きくすることにより、最高3 µmの空間分解能で、試料の細部を高解像度で明瞭に見ることができます。また、金属などの高密度材料に対しては、高電圧X線源の使用によりビームハードニングアーティファクトを最小限に抑え、画質を向上させることができます。
撮影視野350mmを実現するために
CT Lab HVの大きなX線遮蔽キャビネット、広い扉開口部に加え、X線源、試料位置、検出器の高さと位置を可変させることで、最大直径600 mm×高さ1200 mmの大きな試料を柔軟に収容し、最大350 mmの視野で撮影します。
撮影条件や検査手順の設定・最適化のサポートはお任せください
X線CTで得られる画像がどれほど明瞭でも、CTデータの解釈やスキャンした製品の合否判定は常に簡単ではありません。CTデータの評価方法が適切に最適化されていないと、データ解析だけでも、早く結果が必要なときに時間がかかることがあります。
CT Lab HVを含む全てのX線CT製品には、データ収集や自分自身のサンプルの解析に慣れるように、お客様の施設での対面トレーニングが付属しています。CT Lab HVをご利用中は、当社のX線CTの専門家がお客様の検査手順設定を親身にサポートします。
CT Lab HV 特長
CT Lab HV 仕様
ボクセルサイズ | 最小1.5 µm | |
撮影視野(FOV) | 4 - 350 mm | |
設置可能最大試料サイズ | 直径600 mm x 高さ1200 mm | |
最短撮影時間 | 40 sec | |
ジオメトリ | コーンビーム方式 | |
X線源 | 最大300 W, マイクロフォーカス | |
X線エネルギー | W アノード, 印加電圧 20 - 225 kV | |
検出器 | FPD | |
検出器画素サイズ | 154 µm | |
検出器画素数 | 2816 x 2816 | |
寸法 | 2250 (W) x 2150 (H) x 1800 (D) mm (本体のみ) | |
重量 | 約4000 kg |