高分解能3D X線顕微鏡によるCFRP中の異物の可視化とサイズ解析
Application Note
B-XRI1004
はじめに
成型材料中に存在する空隙や異物の量や大きさは、材料の強度に影響します。高分解能3DX線顕微鏡では、1 mm以下の物体の内部に存在する密度が異なる物質を立体的に可視化し、定量することができます。ここでは炭素繊維プラスチック(CFRP)を撮影し、異物の位置とサイズ分布を解析しました。
測定・解析例
Cu線源で、CFRPを30分でCT撮影しました。図1に示すCT再構成結果の断層画像からは、異なる輝度値で描画された炭素繊維、樹脂、空隙、異物を確認できます。この中から異物の像を抽出し、立体画像上での位置を図2に、粒子径(同じ体積を持つ球の直径)のヒストグラムを図3に示しました。このように、高分解能3DX線顕微鏡では密度が異なる微小物質を抽出し、定量することができます。
図1 CFRPの断層画像 (a) 試料の上面方向から (b) 試料の側面方向から
図2 CFRPの立体画像(異物を着色)
図3 異物の粒子径のヒストグラム
推奨装置
- 高分解能3DX線顕微鏡 nano3DX