X線反射トポグラフィーによる 単結晶基板の結晶欠陥観察

Application Note B-XRD2022

はじめに

エピタキシャル薄膜の結晶欠陥は、高性能な半導体デバイスを実現する上で障害の一つとなります。エピタキシャル薄膜には、単結晶基板から引き継いだ結晶欠陥が発生することがあり、成膜前に単結晶基板のグレインや結晶欠陥を評価することが重要です。試料面内の結晶欠陥分布を視覚的に観察する手法として、X線トポグラフィーが利用されています。全自動多目的X線回折装置 SmartLabに高感度・高分解能X線カメラ XTOPを組み合わせると、専用機で測定したような高解像度のトポグラフが撮影できます。

測定・解析例

測定試料(写真1)は、10 mm × 10 mmの酸化マグネシウム単結晶基板です。MgO 024反射(入射角度ω = 28.3˚、回折角度2θ = 109.8˚ )のトポグラフを、120秒の露光時間で撮影しました。得られたトポグラフを図1に示します。白い線で区切られた複数のグレイン、白い抜けや細かい網目模様の結晶欠陥、ひっかき傷のようなスクラッチ痕が観察されました。

試料外観

写真1 試料外観

酸化マグネシウム単結晶基板のトポグラフ

図1 酸化マグネシウム単結晶基板のトポグラフ

推奨装置

  • 全自動多目的X線回折装置 SmartLab
  • 高感度・高分解能X線カメラ XTOP

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