ペースト・スラリーの熱伝導率測定
Application Note
B-TA4009
はじめに
産業分野で、粒子分散液(スラリーやペースト)を作成する目的には、
①異なる物性を持つ物質の複合化による機能の創出、
②物質の形状の変更・微細化・造形、
③移送方法やハンドリングの改善・効率化、などが挙げられます。
粒子分散液は、塗料やインク、フィラー充填プラスチック、金属粒子やセラミックス粒子のペースト・スラリーから、石炭スラリーや砥粒スラリーまで幅広く利用されております。粒子を分散してスラリーやペーストにする際には、その使用目的に合わせた配合設計やプロセス選択を行う必要があり、これら粒子分散液のままでの熱物性値の取得が重要となります。最終製品の熱伝導率は、出発原料である粉末の物性の他、成形過程での粒子分散液にも影響されます。粉末の熱伝導率以外にバインダの種類や量が大きく関係し、これらが複雑に互いに影響を及ぼしあい、計算だけでは評価が難しくなります。
合金粉末とバインダを含んだスラリーの熱伝導率の違いを測定、比較しました。
測定・解析例
試料 Ni-Cr合金粉末&合金粒子分散液(スラリー)
測定装置: 熱伝導率測定装置 TRIDENT MTPSセンサー(液体&粉体モード)
合金粉末の状態
合金スラリーの状態
推奨装置・推奨ソフトウェア
- 熱伝導率測定装置 TRIDENT