熱分析豆知識

 

第1回 なぜ、ガラス転移はピークじゃないの?

DSCでは融解は吸熱ピーク、結晶化は発熱ピーク、結晶転移は吸熱ピークの場合もあれば発熱ピークの場合もあったり・・・など、吸熱ピークや発熱ピークを見ていきますが、ガラス転移だけ、ピークではなく吸熱方向の段差(シフト)として現れます。
ガラス転移は吸熱反応や発熱反応といった反応エネルギーを持った変化ではなく、比熱容量が急激に大きくなるだけの変化だからです。また、ガラス転移のシフトと同時に吸熱ピークが見られることもありますが、これはエンタルピー緩和によるピークとなります。

本記事または熱分析一般に関するご質問やお問い合わせ
E-mail:netsu@rigaku.co.jp

お問合せ

製品選びから据付後の技術サービスまで、何でもお気軽にお問合せください。