熱分析豆知識
第21回 未知試料の測定
具体的な質問ではないのですが、やはり不安に思われる・多い質問は未知の試料を測定する際に「これを測定して装置は大丈夫なのか?」ということです。試料や材料の特性、測定条件などに大きく左右されるため的確なお答えが非常に難しいところなのですが。
まず、未知の試料を測定する際に不安があるのであれば、共通することとしては、「試料量は少量(2~3mg以下を目安)」、「ガスを流す」、そして「必要以上に温度を上げない」ことにつきます。さらに、測定中はリアルタイムで結果をモニターし、TG、DTA、DSC曲線が激しく上下するようであれば測定を中止して、測定後の試料に発泡や試料の流れ出しが無いかを確認します。これらが未知試料を測定する際に装置リスクを減らす注意点です。また、DSCではTG-DTAにて事前に測定を行って分解温度を把握しておくことが望ましいのですが、DSC測定後の試料交換時に臭いがすれば試料は分解している可能性が示唆されます。
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