熱分析豆知識

 

第38回 熱分析の較正用標準物質(2) 認証標準物質(CRM)

使用している装置の測定結果の正確さを評価・管理する場合に装置のトレーサビリティが要求されることがあります。その場合には、トレーサブル(国家計量標準との関連付けが可能)な較正用標準物質である認証標準物質(CRM; Certified Reference Material)を使用することが必要になります。
CRMには、原則としてその製品毎に物性値などの保証書(Certificate)が添付されています。

熱分析で利用可能な認証標準物質(CRM)は下記の機関から供給されています。
 NIST(National Institute of Standard and Technology) 米国
 LGC(The UK Laboratory of the Government Chemist) 英国
 IRMM(Institute of Reference Materials and Measurements) ヨーロッパ
 NMIJ/AIST(産業技術総合研究所計量標準総合センター) 日本

なお、CRMは下記商社から購入可能ですが、供給が停止されていたり納期が非常に長くなったりしていることもあり、確認が必要です。
西進商事株式会社
ゼネラルサイエンスコーポレーション

また、日本薬局方には、乾燥減量試験法又は水分測定法に熱重量分析法(TG-DTA)が使用可能との記載があり、
PMRJ(一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団)から「装置校正用シュウ酸カルシウム一水和物標準品」が供給されています。

製品情報
TG-DTA8122
DSCvesta2
DSCvesta
DSC8231
TMA8311

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