熱分析豆知識

 

第13回 雰囲気との反応~燃焼反応測定の注意点~

TG-DTAにおいてポリマーの燃焼反応を測定する場合には次の点に注意すると良いでしょう。
燃焼も第12回で説明した酸化反応の時と同じく、雰囲気中の酸素との反応になります。ポリマーの燃焼反応は試料量や昇温速度の影響を受けてピークの形状や数、減量のパターンが大きく変わることがあります。これは燃焼反応が発熱を伴うため、発熱反応による試料自身の温度上昇の大きさが測定条件によって異なるためです。多段階で進行し、激しく急激に燃焼する反応であればあるほど大きく影響を受けてしまいます。特に試料量が多く、急激な燃焼が起きる反応では反応中に酸素供給不足に陥り、発熱ピークと吸熱ピークが重なるようなDTA曲線が見られる場合があります。この場合、試料量を少なくしたり、ガス流量を多くしたりすることで、燃焼のみを観察できるかもしれません。このようなケースもTG微分(DTG)曲線とDTA曲線を注意深く比較しながら見ていくとわかり易いでしょう。

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