産業分野別 熱分析 アプリケーション

各産業分野向け熱分析アプリケーションを豊富に取り揃えています。ぜひご覧ください。

化粧品

化粧品分野では、製品の安定性や保存性、使用感の評価が重要な課題です。例えば、クリームや乳液の熱的挙動を調べることで、含有成分の融解結晶化、ガラス転移や揮発成分の量・蒸発温度、といった特性を明らかにすることができます。

熱分析は、化粧品の成分がどの温度域でどんな熱的変化をするかについての情報が得られ、示差熱-熱重量測定(TG-DTA)、示差走査熱量測定(DSC)が多く使用されて製品の改良や品質保証に利用され寄与しています。

また、TG-DTA、DSCデータと同時にサンプルの画像を取り込むことができる試料観察測定により、温度変化に伴う流動性の変化や色変化の情報を得ることができます。また、水蒸気発生装置と組み合わせることにより、一定の相対湿度下での挙動も測定可能です。

cosmetics

繊維・高分子

繊維や高分子材料では、融解、結晶化、硬化、ガラス転移、分解、膨張、収縮などが重要な評価ポイントです。熱分析を使用することで材料の熱的挙動が把握でき、使用目的や要求性能に適した材料選定や製造プロセスの最適化に寄与します。TMAでは、フィルムや繊維について延伸による膨張の違い(異方性)も評価できます。

水蒸気発生装置と組み合わせることで一定相対湿度雰囲気下においてTG-DTA測定、TMA測定が可能であり、ガラス転移、分解、膨張、収縮などについて水分による影響を評価することも可能です。TG-DTA、DSCデータと同時に温度変化に伴うサンプル画像を取り込むことができる試料観察測定により、流動性の変化や色変化(黄変)などの情報を得ることができます。

fiber-polymer

セラミックス・ガラス

セラミックスの分野では、TMAを使用することにより、焼結に伴う収縮量や焼結後の試料の膨張、軟化などを、また、ガラス試料の熱膨張、ガラス転移、軟化(屈服点)などの情報が得られます。膨張および収縮量からは、膨張率や膨張係数が計算されます。

TG-DTAでは、重量変化から揮発成分の量、セラミックスの脱バインダーの開始温度や終了温度とバインダー含有量を、さらに非晶質のガラスのガラス転移や結晶化、融解などの熱的挙動を検出することが可能であり製造条件の最適化や品質管理に有用です。

TG-DTAデータと同時に温度変化に伴う形状変化や色変化を画像として取り込むことができる試料観察測定により、融解・結晶化による形状変化および色変化(透明・不透明)と温度上昇に伴う流動性の変化などを捉えることが可能です。

ceramic-glass

材料科学

材料科学では、広範な分野で熱分析が役立ちます。新材料の設計や評価には、熱的性質の正確な把握が不可欠です。たとえば、DSCによる融点やTg測定は、材料の使用環境の適合性を判断する基礎データを提供します。また、TGAを用いた分解挙動の解析は、リサイクル材料や複合材料の研究にも活用されます。これらの情報は、軽量化、耐久性向上、機能性付与などの研究開発に直接的なインサイトを与えます。

materials-science

金属・合金

金属や合金の分野では、融解、凝固(結晶化)、相変態といった熱的挙動の把握が重要です。DSC、DTAを使用することにより合金の熱的特性を把握でき、、材料の特性評価、熱処理プロセスの最適化に寄与します。非晶質合金では、ガラス転移、結晶化についての情報が得られます。また、TG-DTAにより酸化開始温度や酸化に伴う重量変化量などを測定することができ、耐酸化性の評価も可能です。TMAでは、膨張および収縮量から膨張率や膨張係数が計算され、製品設計に利用されています。

metal

製薬・医薬品

医薬品では、熱的安定性が薬理活性や安全性に大きく影響するため、熱分析が重要な分析手段となります。

DSCは医薬品に使用される化合物や製剤のガラス転移、結晶化、融解などの測定に使用されており、製剤化プロセスにおける、乾燥、粉砕、打錠等によるメカノケミカル効果や非晶性、結晶多形に関する情報も得られます。

また、TG-DTAの測定では、水分や溶媒の蒸発、分解開始温度などの情報が得られます。また、水蒸気発生装置と組み合わせることにより、一定の相対湿度下での挙動も測定可能です。

TG-DTA、DSCデータと同時に温度変化に伴う形状変化や色変化を画像として取り込むことができる試料観察測定により、融解・結晶化による形状変化および色変化(透明・不透明)と温度上昇に伴う流動性の変化などを捉えることが可能です。

なお、日本薬局方(JP)、米国薬局方(USP)には、熱分析を使用した試験方法が規定されています。

pharmaceuticals

プラスチック・ゴム

プラスチックやゴムでは、融解、結晶化、硬化、ガラス転移、分解、膨張、収縮などの熱的特性が製品性能やその寿命に直結します。

例えば、DSCを用いたガラス転移や融解温度の測定は使用温度条件に適合する材料選定に有用です。膨張および収縮量からは膨張率や膨張係数が計算できます。

また、TG-DTAを使用することにより、耐熱性や熱分解に対する添加剤の影響を判断することで製造プロセスの改善やリサイクル技術の開発に寄与します。ゴム中のカーボン分や有機分、灰分の定量についても、TG-DTAによる測定法が広く利用されています。

TMA測定では、使用温度環境下での膨張収縮などの機械的特性を評価でき、材料の選定や製品特性の改善に有効です。

TG-DTA、DSCデータと同時に温度変化に伴うサンプル画像を取り込むことができる試料観察測定により、形状・流動性の変化や色変化(黄変)などの情報を得ることができます。

水蒸気発生装置と組み合わせることで一定相対湿度雰囲気下においてTG-DTA測定、TMA測定が可能であり、ガラス転移、分解、膨張、収縮などについて水分による影響を評価することも可能です。

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