XRR プラグイン
シンプルな膜厚解析から詳細な多層膜構造解析まで対応するX線反射率解析ソフトウェア
- フローバーによるガイダンス形式で薄膜試料の膜厚・密度・粗さを簡便に解析可能
- X線反射率データの振動解析機能による、試料構造モデリングの支援
- 試料深さ方向への密度プロファイルをグラフィカルに表示可能
- 分割測定データ(スキャンスピードやステップ幅を変えて測定したスキャン範囲の異なる複数のデータ)の解析が可能
- 個々の膜厚が大きく異なる層構造も、装置分解能の異なる測定データを同時に用いて解析可能
反射率プラグインはX線反射率測定データの解析プラグインです。このプラグインを使うことで、多様な多層薄膜の膜厚、密度および表面・界面のラフネスを解析することができます。各種プラグインと共通のフローバーインターフェースを備え、フローに従って作業することで、反射率解析の手順に不慣れな初心者でも、プロと同様のデータ解析が行えます。従来の非線形最小二乗法による反射率解析では、ローカルミニマムが解として求まり、解析初期モデルやオペレーターの技量に依存して、最終解が異なるという問題が起こりがちです。本反射率プラグインでは、多数の解を自動的に探索する最新のフィッティングアルゴリズムを使用することで、初期モデル、オペレーター依存性のない解析が可能になります。
最新フィッティングアルゴリズム
反射率解析に特化した遺伝的アルゴリズムを用いて、真の解(グローバルミニマム)を見つけることにより、オペレーター依存性を最小化します。また、このアルゴリズムを用いることで、初期モデルが最終解から大きく離れている場合でも、解を効果的に見つけることができます。
デュアルフィッティングアルゴリズム
より精密な解析のために、デュアルフィッティングアルゴリズム(遺伝的アルゴリズムと最小二乗法)を搭載しています。遺伝的アルゴリズムでグローバルミニマムを見つけた後、最小二乗法を用いて、さらに精密なフィッティング解析を行います。またこの際、膜構造パラメーターの下限、上限を設定したり、パラメーター間に多様な束縛をかけることで、解析精度を向上できます。
拡張フーリエ膜厚解析
拡張フーリエ膜厚解析を用いることで、フィッティング解析をせずに膜厚情報の概算が可能です。また、膜厚概算値をフィッティングモデルに適用することで、より最終解に近い初期モデルを作成でき、解析時間を短縮できます。
多彩なモデリング機能
1つの層内部に密度傾斜を設定できるほか、超格子構造についても密度・膜厚傾斜を設定できます。界面拡散などの複雑な構造や、不均一な多層膜の解析にも対応します。測定に使用したX線光学系モデルを設定し、フィッティング解析の際に光学系の分解能を考慮することで、より精密な解析ができます。解析結果の試料パラメーターはテンプレートとして保存することで次回以降の解析に利用できます。複雑な膜構造の解析もスムーズに開始することが可能です。