Powder XRD プラグイン
最新の統合粉末X線解析パッケージ
- 定性分析から未知構造解析までを1つのインターフェース上で実行可能
- 高い結晶性の物質からアモルファスまで何が混ざっていても定量可能なDD法に対応
- FP(Fundamental Parameters)法をプロファイルフィッティング用にサポート
- JIS、NIOSHに則った遊離珪酸・アスベスト,ASTMに則った残留オーステナイトの定量が可能
- 粗大粒子からの回折線を利用する2D定性分析に対応
- Crystallographic Open Database (COD) を使用した結晶相同定が可能(CODのダウンロードはこちら)
ハイブリッドサーチマッチにより定性能力が向上
ピーク位置およびプロファイル形状に基づいた結晶相検索の特長を融合させた「ハイブリッドサーチマッチ」により、結晶相検索の精度が飛躍的に向上しました。選択配向した結晶相や、複雑に格子変形した結晶相も同定できます。
リートベルト解析をより身近なものに
データベースからの結晶構造パラメーター取得、解析条件設定、結晶構造表示、定量結果表示まで簡単に操作できるインターフェースが用意されていますので、どなたでも簡単にリートベルト解析を行うことができます。
基本パッケージ
→ 全自動プロファイルフィッティングによる迅速な結果算出
測定データを読み込むだけで、全自動プロファイルフィッティングが行われ、ピーク位置、半値幅、積分強度、Scherrer法による結晶子サイズなどが直ちに算出されます。
→ 結晶子のサイズ分布評価も可能
ファンダメンタルパラメーター法(FP法)を用いれば、測定時の光学系情報から理論的なピーク形状が計算され、結晶子サイズの分布など、より詳細な解析結果が得られます。
DD法パッケージ(オプション)
→ DD法での定量が可能
DD法に基づいて各結晶相の化学組成とピーク強度の総和を用いた定量が可能です。未知の不純物や非晶質相の定量値の推定に利用できます。また、単相プロファイルが測定できれば、その測定プロファイルを用いて混合相の定量ができます。
定量パッケージ(オプション)
→ 検量線作成が簡単に
定量オプションでは各種検量線法(外部標準法、内部標準法、標準添加法)を利用できます。ソフトウェア上でピーク強度の抽出とデータプロットができ、簡単に検量線を作成・利用できます。検量線法による定量分析は、特定の結晶相の定量・管理に便利です。
定性パッケージ(オプション)
→ ハイブリッドサーチマッチによる柔軟な検索
リガク独自の「ハイブリッドサーチマッチ」では、複雑な格子変形を検出できるピークベース定性の長所を活かし、同定困難とされる固溶相も容易に同定できます。また、分離されたピーク強度を用いて選択配向の有無も判定するため、既存のプロファイルベース定性にはない、柔軟な検索を実現しました。
応用解析パッケージ(オプション)
→ 多彩な解析も思いのまま
測定データの読み込みと同時に行われる全自動プロファイルフィッティングの結果から、結晶子サイズと格子歪、格子定数、結晶化度といった応用解析結果が直ちに得られます。これらの応用解析結果は構造と物性との相関を調べたり、試料間での結果比較などに役立ちます。
リートベルト解析パッケージ(オプション)
→ 結晶相同定結果の利用
試料に含まれている相が不明な場合は、結晶相を同定した後、リートベルト解析に進みます。リートベルト解析に必要なパラメーターの初期値は、結晶相同定の直後に測定データから自動的に見積もられるため、初めての方でも簡単にリートベルト解析を行えます。
→ リートベルト法による定量分析
検量線法では試料に標準物質を混合して検量線を作成する必要がありますが、リートベルト法では被検試料の測定結果から、直接、定量結果が得られます。
→ WPPF法による格子定数精密化
リートベルト法または全パターン分解法(Pawley法)による格子定数の精密化は、測定ピークの位置だけでなく、形状にも基づいて行われます(WPPF法)。内部標準相や外部標準試料による角度補正を行い、より正確な値を求めることができます。
→ FP法による理論ピークプロファイル計算
測定時の光学系および結晶子サイズ分布を考慮した理論ピークプロファイルを計算するファンダメンタルパラメーター法(FP法)は、セメント試料など、多数の結晶相が含まれる試料の解析に威力を発揮します。
構造決定パッケージ(オプション)
→ 未知結晶構造解析に必要な機能を集結
未知結晶構造解析の初期構造の決定では、一つの手法だけでは初期構造が得られない場合があります。構造解析オプションでは、パラレル・テンパリング法による直接空間法やチャージフリッピング法の他に、未知結晶構造解析に定評があるEXPO2014との連携による直接法やシミュレーティド・アニーリング法による直接空間法も使うことができ、幅広い解析手法の選択肢を提供しています。
※指数付けと構造精密化には、リートベルト解析パッケージが必要です。
※ EXPO2014は、構造決定パッケージに含まれます。EXPO2014の使用には、使用に関する承諾書に同意する必要があります。
→ OChemDBの情報を束縛条件に利用
粉末構造解析では、リートベルト解析を行うと、原子間距離や結合角度が合理的な値から離れてしまうことがあります。構造決定パッケージでは、OChemDBの情報をリートベルト解析時の束縛条件として設定することができます。これにより、未知の結晶構造でも、合理的な構造を保ったまま、リートベルト解析を行うことができます。
※ OChemDBは、CNR ICのグループにより作成された、原子間距離などの情報が納められた、インターネット上で公開されているデータベースです。
※ OChemDBを使用するには、インターネット環境が必要です。また、データベースサーバーのメンテナンス等により、予告なく使用できなくなる場合があります。