世界のリガク vol.1

グローバルで安定したリガク・クオリティの製品とサービスを提供するため、日本から世界各国の拠点に駐在している社員をご紹介します。
第一弾となる今回は、今年の4月からアプリケーションスペシャリストとして、Rigaku Asia Pacific(シンガポール)に駐在している葛巻 貴大(くずまき たかひろ)さんをご紹介します。
【Q】駐在することになったきっかけ、経緯を教えてください。
【A】Asia‐Pacific地域(以下AP地域)での製品販売拡大のため、本社からアプリケーションについて詳しい人を派遣してほしいと、Rigaku Asia Pacificから要請があり、私が打診をいただきました。私は以前から、半分冗談ではありましたが、「シンガポールにラボをつくるなら行きますよ!」と言っていたので、その点を考慮してもらえたのかもしれません。 その後、家族の同意を得るのに少し時間はかかりましたが...、無事に家族の同意もとれ、今に至ります。
【Q】現在の業務内容を教えてください。
【A】 お客様の分析トレーニング、代理店やお客様からの問い合わせ対応、営業への技術支援、セミナー・ウェビナーでの講師など、幅広い業務を行っています。
セミナー講師として参加したインドネシアの展示会での一コマ。
【Q】業務のなかで、やりがい・達成感を感じることを教えてください。
【A】
ー やりがい・達成感を感じること
これは日本にいた頃から変わりませんが、一番やりがいを感じるのは、お客様から感謝の言葉をいただいたときです。これまでAP地域へのアプリケーションサポートが十分ではなかったということもあるかもしれませんが、今私がお客様のところへ行き、分析トレーニングを行うと、皆様にとても喜んでいただけて、温かい感謝の言葉をくださいます。
- 困難に感じていること
言語の問題が大きいです。日本語であればすらすら説明できることでも、英語の場合だとうまく説明できないことは多々あります。 また、AP地域特有の難しさとして、国ごとに英語の発音が異なる点があります。ただ、私自身も典型的なジャパングリッシュでお互いにネイティブスピーカーではありません。そのため、発音よりも、いかに相手に言いたいことを伝えるかを常に考えながら話しています。
【Q】駐在先オフィスの雰囲気や、生活圏の様子、日本との違いについて教えてください。
【A】
ー 駐在先オフィスの雰囲気
従業員が10人だけなので、いい意味で小さな家族のようなかたちで、雰囲気はいいです。 誰かの誕生日の月には、ケーキが用意され、みんなで祝うなど、とてもフレンドリーな雰囲気です。 お昼休みの時間には、日本人と現地の人の垣根なく、誘い合ってご飯を食べに行きます。 シンガポールには、オフィスビルの中や周りには、食事処がたくさんあるので、いつもどこに食事に行こうか迷っています。
オフィスでの一枚。同僚と一緒に誕生日をお祝いしてもらいました。
ー 生活圏の様子
私が住んでいるのは、Queens Townというエリアです。周りには自然が多く静かで、かつ中心部へのアクセスがいい(Orchard駅まで電車で20分程度)という、私にとっては理想的な環境です。多くの方がシンガポールと聞いて思い浮かぶのは、OrchardやMarina Bayのキラキラした感じだと思うのですが、田舎出身の私には、このQueens Townの環境がとても落ち着きます。 また、近くには日本食を買える店がたくさんあります。一番有名なのは、Don Don Donkiです。日本のドン・キホーテの系列店で、日本の食材を買えるので、重宝しています。 日本との違いについて
やはり、物価です...。日本の製品を買うとすると、ざっくりと、2-3倍程度高いです。以前は、日本円換算をしていましたが、それだと毎回値段の高さを気にしてしまうので、最近は、日本円換算をしなくなりました。 現地のスーパーの方が安く買えるので、最近は、日本の食材からから徐々に現地の食材にシフトしています。
【Q】休日は何をして過ごしているか教えてください。
【A】休日は、基本的には家族と過ごしています。 一番多いのは、家族全員食べるのが好きなので、色々なレストランやホーカー(屋台がたくさん集まったスポット)に食事に行っています。 シンガポールでは、様々な国の本格的な食事を楽しめるのがいいですね。 おススメの食事は、肉骨茶(バクテー)です。日本では、まだまだメジャーな料理ではありませんが、そのうち流行るだろうと予想しています。気になった方はググってみてください。
ある日のランチ。写真右下が肉骨茶(バクテー)。
【Q】最後に、駐在中に実現したい夢や目標について教えてください。
【A】これは色々ありますが...。ここで一つだけ挙げるとすると、AP地域の各国へ、リガクが日本で提供しているのと同等レベルのアプリケーションサポートを提供することです。 そのためにも、日本のアプリケーションサイエンティストと同等レベルにまで、各国の代理店のアプリケーションサイエンティストの能力を伸ばすのが、私の目標です。 私一人でAP地域すべてのお客様をサポートすることは不可能です。絶対に無理です。代理店のアプリサイエンティストの知識レベルを上げ、サポートできる人間の数を増やすことが何よりも重要と考えています。
葛巻 貴大さんのバックグラウンドをご紹介

大学・大学院では、地質学を専攻していました。特に、火砕流堆積物の層序やその分布などを、地質学的・岩石学的データを基に決定していました。 そのため、会社の中では、岩石や鉱物に関する知識はある方なので、これらに関連する案件があるときには、重宝されています。 リガクに入社後は、7年程をXRDの分析センターで過ごしました。最初の数年はまんべんなく様々な試料の依頼測定・来客対応業務を行いました。後半は、特にセメント関連のアプリケーションや製品開発業務に携わりました。その後、グローバルプロダクトマーケティング部に異動し、セメントやマイニング関係のマーケットへの販売戦略作成やアプリケーションの作成を担当。今年の4月からアプリケーションスペシャリストとして、Rigaku Asia Pacific(シンガポール)に駐在しています。
💡 アプリケーションスペシャリストとは
製品や市場の深い知識を持って、セールス活動やお客様のサポートを行います。 業務内容は、製品の企画・開発、顧客への製品の説明、顧客への分析サポート、講習会や展示会での講師など、多岐にわたります。
