NEX QC による カオリン粘土中チタン(Ti)、鉄(Fe)の分析

Application Note XRF3029

NEX QCによるカオリン粘土中チタン(Ti)、鉄(Fe)の分析

はじめに

カオリン粘土は、陶器やセラミックスから歯磨きや化粧品への添加物に至るまで、幅広い用途に使用されています。チタンや鉄は、粘土の色や物理特性に影響するので、各種製品の品質保証、品質管理プロセスにおいて、適切な混合比を保つ為に、チタンや鉄の含有率を厳密にモニタリングしておく必要があります。エネルギー分散型蛍光X線分析装置 NEX QC(ネックス・キューシー)は、シンプルな操作で簡単にチタンや鉄の含有率を分析でき、最小限のコストで信頼性の高い品質管理を行うことができます。
今回はカオリン粘土中のチタンと鉄の分析を紹介します。

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図1 NEX-QC

分析結果

(1) カオリン粘土中チタン、鉄の定量分析
カオリン粘土の標準物質7点を用いてチタンと鉄の検量線を作成しました。試料の「標準値」と作成した検量線による「測定値」を表2、表3、相関図を図2、図3に示します。

表2 チタンの分析結果

チタンの分析結果

チタンの標準値と測定値の相関図

図2 チタンの標準値と測定値の相関図

表3 鉄の分析結果

鉄の分析結果

鉄の標準値と測定値の相関図

図3 鉄の標準値と測定値の相関図

繰り返し再現性を確認するために、標準物質のSTD3、STD7について単純10回繰り返し測定を行いました。測定時間は1試料あたり120秒です。結果を表4にまとめます。

表4 チタン、鉄の再現性確認結果
(a) 試料“STD3”

チタン、鉄の再現性確認結果(a) 試料“STD3”

(b) 試料“STD7”

チタン、鉄の再現性確認結果(b) 試料“STD7”

まとめ

NEX QCを用いてカオリン粘土中チタン、鉄の分析を簡便・迅速に行えることを確認しました。NEX QCは低コストで高精度な分析ができ、現場でのスクリーニング分析に加え、製品の品質保証、品質管理分析にも対応できる非常に有用な装置です。

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