試料観察TG-MSによるビニールテープの分解

    Application Note B-TA2026

    はじめに

    ビニールテープは電線ケーブルの絶縁材料として結束や固定などに広く使用されています。主にポリ塩化ビニル(PVC)を基材として粘着付与剤が表面に塗布されており、柔軟性、耐久性や耐寒性、耐熱性に優れています。ここではビニールテープの加熱挙動を試料観察TG-MSにて調べました。

    測定・解析例

    ビニールテープをHe雰囲気で室温~600℃の範囲で20℃/minにて昇温しました。MSのイオン化には電子イオン化(EI)を使用しました。その結果、図1のようなTG曲線及び各温度範囲の観察像とマススペクトルが得られました。150℃を超えたあたりから減量が始まり、ビニールテープが軟化、変色し、炭化した残渣が残りました。(a)160~280℃では可塑剤のフタル酸エステルが検出されました。(b)280~350℃ではPVC分解が始まり、分解ガスのHClとベンゼンが主に発生しています。(c)400~550℃ではPVCや粘着付与剤に由来すると推測される複数種の分解ガスが検出されました。

    ビニールテープ加熱時のTG曲線と試料観察像、マススペクトル

    図1 ビニールテープ加熱時のTG曲線と試料観察像、マススペクトル

    推奨装置・推奨ソフトウェア

    • TG-DTA8122/Cおよび1ch MS-IFGC/MS
    • Thermo plus EVO2ソフトウェア、3次元解析ソフトウェア

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