アプリケーションノート B-TA4004
はじめに
粒子間に空隙が多い粉末材料の熱伝導率値は、複数の因子(素材、粒径、空間気体など)の合計として測定されます。簡便な見積もり方法としては空隙率からの推定で計算される場合もありますが、実現象では、空隙の存在形態などの影響も大きく関わり、計算だけでは評価が難しくなります。また、一般に、粉体の熱伝導率は、バルク体の2-3桁低い値をもつことが知られております。
粉末状のサンプルは、外力が加わると形状(充填密度)が変形し、みかけの熱伝導率も異なります。
MTPSセンサーのCompression Test Accessory (圧縮試験アクセサリー:CTA)を用いてアルミナ粉末への外力(加圧量)を増加させたときの熱伝導率の変化を測定しました。

※ 荒川美明, 粉体工学会誌, 22(3), 25-34, 1985〔技術資料〕
測定・解析例
試料: リガク熱分析用標準α-アルミナ粉末
測定装置: 熱伝導率測定装置 TRIDENT MTPSセンサー(液体&粉体モード)

| 
 加圧量  | 
 117  | 
 250  | 
 505  | 
 755  | 
 1055  | 
 gF  | 
| 
 熱伝導率  | 
 0.1024  | 
 0.1032  | 
 0.105  | 
 0.1068  | 
 0.1114  | 
 W/mK  | 
推奨装置・推奨ソフトウェア
- 熱伝導率測定装置 TRIDENT