熱分析豆知識
第24回 TG-MS測定でのレファレンス
TG-DSCまたはTG-DTA、DSCの測定において、レファレンス側にはアルミナ粉(Al₂O₃)を入れて測定される方は多いと思いますがTG-MS測定の場合は注意が必要です。
アルミナ粉の保存状態によってはH₂Oが吸着し、TG-MS測定の際にその吸着したH₂Oが発生することがあります。
MSは高感度なので微量なH₂Oも検出することが出来てしまうのです。
この時に発生したH₂Oはサンプル由来か、それともレファレンス由来か?
そんな心配をしなくていいようにレファレンスで使用するアルミナ粉を測定前に空焼きしておくという方法があります。
またはアルミナ粉の代わりにアルミやPtのプレートを使うのも良いです。
金属プレートですとH₂Oの吸着という心配はありません。
その他には、レファレンスには何も入れないというのも選択肢の一つです。
本記事または熱分析一般に関するご質問やお問い合わせ
E-mail:netsu@rigaku.co.jp
