負極材シリコンの結晶子径·粒子径算出

Application Note BATT1013

はじめに

負極材Siは高容量を有する材料です。電池寿命を向上させるには、粒子径を数10 nm以下に制御する必要があると言われています。100 nm以下の小さな径の場合、XRDから結晶子径を算出することが可能で、SAXS(小角X線散乱)から粒子径を算出することが可能です。

構成分析

  • 材料: 負極材料
  • 用途: 研究開発
  • 分析材料:  Si負極
  • 使用機器: MiniFlexMiniFlex
  • 解析手法: FP法を用いた結晶子サイズ解析、小角X線散乱法を用いたモデルフィッティング

batt1013 figure 1

Figure 1: Si試料のXRDプロファイル(上)とSAXSプロファイル(下)


batt1013 figure 2_ja

試料

D(nm)

結晶子径 (XRD)

40.4

1次粒子径(SAXS)

39.6

2次粒子径 (SAXS)

82.1

Figure 2: 結晶子径と粒子径
(結晶子径と1次粒子径が等しく、2次粒子の存在を確認)

結論

Si負極のように数10nmの程度の結晶子径·粒径を測定したい場合、XRDとSAXSを用いる手法が最適です。本試料の場合は、結晶子径と粒子径が等しいので、結晶子径を疑似的に粒子径として管理できます。

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