極点・配向

結晶方位分布

製造の過程で、材料に結晶集合組織(選択配向)が生じることがよくあります。例えば、鋼板を製造工程で圧延するような場合です。配向は構造的な異方性をもたらし、材料の特性に影響します。そのため材料の配向を調べることが望まれます。

極点測定は、配向を調べる主要な方法です。従来の極点測定では、特定のブラッグ反射について、試料を回転させたり傾けたりしながら、それぞれの位置に対応する強度を測定し記録します。インプレーン極点測定では、入射X線、試料の面内回転、検出器角度の全てが動くので、試料を傾ける必要はありません。インプレーン極点測定は、試料の表面内を含めた、より広い範囲の極点図を測定できます。

上側の2つの図は、圧延された鋼板のインプレーン極点図です。中央の濃い赤の部分が、[211]方向です。ステレオ投影図(等高線図)と3次元表示の両方で示しています。下側の図は、厚さ50μmの銅箔の(002)極点図です。極点図中央に見られる(002)の強いピークは、この銅箔には試料表面の法線に沿って(001)配向があることを示しています。

極点・配向

アプリケーションノート

以下のアプリケーションノートは、この分析手法に関連しています。

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