結晶多形

化学式が同じでも結晶構造は?

医薬品中の多形体の同定は、主要なX線回折(XRD)アプリケーションです。 多形性汚染の検出と定量化は、生産効率とコストを改善するために使用されます。 薬物化合物内の異なる多結晶構造の研究では、ある特定の結晶構造に関連する独特の粉末回折パターンによって、ある多形は別の多形と区別されます。 相分析は定性的同定のみに限定することも、完全な定量的分析に拡張することもできます。 分析は、多形体または多成分製剤に適用できます。 この種の分析の特別な場合は「結晶化度百分率」であり、そこでは非晶質充填剤に対する結晶質活性成分の体積百分率が剤形中で測定されます。 X線回折分析はまた、性能および毒性に悪影響を及ぼす可能性がある多形体の形成を特徴付けるために、様々な環境条件下および経時的に投薬処方物を研究するためにも使用されています。

同じ化学式で結晶構造の異なる物質を結晶多形と呼びます。例えば、TiO2はRutile型、Anatase型、Brookite型の3種類多形が存在します。日焼け止めクリームに使用されているTiO2はRutile型、光触媒には、光触媒活性の高いAnatase型のTiO2を用います。このように同じ化合物であっても結晶構造が異なることによって性質も異なり、用途に応じた性質すなわち結晶構造を確認することが必要です。X線回折プロファイルは測定した物質の結晶構造に依存するため、X線回折測定は結晶多形の評価に用いられます。

グラファイトとダイヤモンド と区別される様な物質が 多形体にあたり、これらは化学的には同じですが、結晶構造に関しては非常に異なることを意味します。

結晶多形

アプリケーションノート

以下のアプリケーションノートは、この分析手法に関連しています。

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