/resources/application-notes/edxrf1385-agricultural-soils-plant-materials

    Application Note B-XRF3005

    はじめに

    全反射蛍光X線分析法(TXRF)は、試料すれすれに入射したX線により表面近傍元素を効率良く励起でき、かつバックグラウンドの原因となる散乱X線がほとんど発生しない測定手法です(図1)。ガラス基板等の試料は水平に保持されるため、接着剤無しで粉末試料等を乗せて測定することが可能です。

    image-png-Jan-24-2024-06-29-07-2625-AM

    図1 TXRFの原理

    測定・解析例

    汎用の蛍光X線分析装置では、最少で約10 mgの試料量が必要で、煩雑で特別な試料処理を施す必要があります。それに対してTXRFでは、数十マイクログラム程度の非常に少ない試料量で十分な感度があります。一般にガラス基板などの上に試料を乗せて測定に供します。

    NANOHUNTER IIでは試料水平固定方式を採用していますので、基板等に乗せた測定対象は落下することなく基板上に残ります(図2)。従って、水や接着材などを用いて固定する必要が無く、試料以外の妨害X線の影響を受けることなく測定対象のみの情報を得ることが可能です。

    粉末50 gを乗せたガラス基板

    図2 粉末50 mgを乗せたガラス基板

    極微量(50 g)の土壌標準物質 SRM2711: Montana soilをガラス基板に乗せて測定した結果を図3に示します。主成分であるSi、CaおよびFeなどが検出され、ppmオーダのAs、SeおよびPbなども明確に検出されています。測定終了後、微量粉末はほぼ全量回収できました。 

    極微量(50 g)の粉末試料の測定スペクトル

    図3 極微量(50 g)の粉末試料の測定スペクトル

    推奨装置
    • 卓上型全反射蛍光X線分析装置 NANOHUNTER I  

    お問合せ

    製品選びから据付後の技術サービスまで、何でもお気軽にお問合せください。