ラミネートセルを用いた温調-充放電-XRD測定
Application Note
BATT1018
はじめに
温度変化を前提とした環境で使用される車載用電池などは、充放電した際の結晶相の安定性が各温度で要求されます。温度を変えながら充放電しつつXRDを実施できるアタッチメントで、結晶相の挙動を確認できるようになりました。
構成分析
- 材料: 電池
- 用途: 研究開発
- 分析材料: ラミネートセル型電池
(正極LiMn₂O₄,LMO, 負極C,セパレーター,電解液) - 使用機器: SmartLab
- 解析手法: オペランド測定
Figure 1: 経過時間 vs 2 θ (色はX線強度)と充放電プロファイル、格子定数の変化(図中)
電池容量が高温から低温になると低くなっています。付随して格子定数変化Δaの差が小さくなっているため、
Liイオンの移動量が少なくなっていることが推察されます。
結論
温度を変えながら、充放電に伴う結晶相変化を測定できます。温度を下げた場合に電池容量の変化を確
認できました。その電池容量の変化は、格子定数の変化量と関連していることを推察できました。