ラミネートセル型電池を用いたオペランド測定
Application Note
BATT1016
はじめに
充放電しながらXRD測定をするオペランド測定では、充放電時に結晶相変化する様子を把握できます。こうした分析は充放電メカニズムの解明および、電池容量劣化の原因の推定などにも応用が可能です。また、ラミネートセル型電池は、一般的に透過法を用いて測定することから、正極·負極どちらの情報も観測できます。
構成分析
- 材料: 電池
- 用途: 研究開発
- 分析材料: 全固体Naイオン電池
(正極TiS₂,固体電解質Na₃PS₄,負極) - 使用機器: SmartLab
- 解析手法: リートベルト解析、オペランド測定
Figure 1: 格子定数変化の観測
(経過時間 vs 2 θ(左)と充放電プロファイル(右)と結晶構造変化の観測(NCM, C)
Figure 2: NCMのa 軸の変化とc 軸の変化
結論
オペランド測定により、充放電時における正極材の格子定数変化を観測できました。格子定数の変化率は、電池全体の体積膨張に関係します。それは、電池性能や安定性に影響を与えるため、電池材料開発に必須
な項目です。