高エネルギー分解能検出器XSPA-400 ERを用いた 正極材NCMの測定

Application Note BATT1011

はじめに

一般的に、Cu線源を用いたXRDでは、正極材に含まれる遷移金属元素の影響により、プロファイル中のバックグラウンドが高く観測されます。そのため、微量結晶相ピークの検出が困難となります。高いエネルギー分解能(ΔE > 340 eV)をもつ検出器XSPA-400 ERを用いて試料由来の蛍光X線をカットすることで、バックグラウンド成分を低減し、微量成分でも確実に検出することができます。

構成分析

  • 材料: 正極材料
  • 用途: 研究開発
  • 分析材料:  Li(NixCoyMnz)O₂, NCM正極
  • 使用機器: SmartLabSmartLab SE
  • 解析手法: 定性分析

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Figure 1: 従来機と高エネルギー分解能検出器で測定したXRDプロファイル


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Figure 2: 従来機と高エネルギー分解能検出器で測定

結論

Cu線源を使用した際に蛍光X線を発生するNiやCoが含まれる資料でも、エネルギー分解能の高い検出器を用いることで、従来型検出器の測定では見逃してしまうLiNbO3のような微量成分も、確実に検出できるこ

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