【お知らせ】京都大学 北川進教授 ノーベル化学賞受賞に際して — ともに築いた構造科学の未来
このたび、京都大学 理事・副学長・高等研究院 特別教授の北川進教授が、2025年ノーベル化学賞を受賞されましたことを、株式会社リガク一同、心よりお祝い申し上げます。
北川教授は、長年にわたり金属有機構造体(MOF: Metal–Organic Framework)をはじめとする多孔性材料の研究を先導され、分子レベルでの物質設計という新たな科学領域を切り拓かれました。その卓越したご業績は、化学の発展に計り知れない影響を与えてこられました。
このたびのご受賞に際し、教授の偉業に深く敬意を表するとともに、教授の挑戦を支える技術の一端を担えましたことを、私たちリガクは大きな誇りに感じています。
リガクと北川研究室の歩み
リガクは長年にわたり、X線を用いた分析機器を通じて、京都大学・北川研究室の研究を支援してまいりました。
北川研究室では、単結晶構造解析装置や粉末X線回折装置など、リガクの各種装置をご活用いただき、物質の精密な構造解析および多孔性材料の創出において数多くの成果を挙げられています。
「リガク/日本電子-iCeMS イノベーションコア」における新たな協業

2025年、京都大学 高等研究院 iCeMS(アイセムス)内に「リガク/日本電子-iCeMS イノベーションコア」が設立されました。
本拠点は、京都大学、リガク、日本電子株式会社が連携し、電子線・X線による複合構造解析技術の革新を目指す共同研究拠点です。
本コアでは、リガクの電子回折による単結晶構造解析装置 XtaLAB Synergy-ED をはじめとする最先端機器を活用し、極微小結晶の構造決定や機能性材料の構造・機能相関の解明に取り組んでいます。これにより、従来のX線解析では困難であった領域への挑戦が可能となり、「視るチカラ」で新しい科学の地平を切り拓くことを目指しています。
北川教授が提唱される「分子レベルの構造設計による機能創出」という理念と、リガクの分析技術との融合は、まさに産学連携の新たなモデルケースであり、サイエンスの未来を象徴する取り組みです。
【お問い合わせ先】
リガク・ホールディングス株式会社
コミュニケーション部 部長 姫野 佐和
TEL: 090-6331-9843 e-mail: prad@rigaku.co.jp