【お知らせ】スペインのICIQがリガクの電子回折統合プラットフォームXtaLAB Synergy-EDの導入を決定

 

リガクの電子回折統合プラットフォームXtaLAB Synergy-EDが、カタルーニャ化学研究所(ICIQ)へ納入決定されたことをお知らせします。電子回折専用装置としては日本国外では最初の納入先となります。本装置は、ICIQの研究において、主に有機低分子化合物、有機金属錯体、MOF、COF、ペプチド、大型超分子化合物などの単結晶構造解析に役立つ装置です。

XtaLAB Synergy-EDは、リガクと日本電子が共同開発した、電子線を用いた単結晶構造解析を行うための統合プラットフォームです。ナノメートルオーダーの極微小結晶を用いた構造解析が可能であり、ホームラボのX線や放射光では測定が難しい50nm以下の結晶を用いた構造解析が可能となる場合もあります。 2000年に設立されたICIQは、化学分野で世界の研究機関トップ10に入っています。電子回折が彼らの分析技術のポートフォリオに加わることで、多くの研究グループがICIQを通じてXtaLAB Synergy-EDを使用する事が出来ます。十分な大きさの結晶を得ることが出来ずに構造解析を適用出来なかった問題を解消し、この分野の研究が加速し、大きな成果を上げることが期待されます。

ICIQがリガクのXtaLAB Synergy-EDを選んだ理由について、ICIQの特性評価技術部マネージャーであるEduardo C. Escudero-Adán博士は、「私たちはリガク本社にある実機を用いてテストしました。実機を使って我々のテストサンプルを測定しましたが、我々の要望と期待を満たす、完成度の高いシステムに仕上がっていました。最も優れた点の一つは、ソフトウェアとハードウェアの統合がうまくいっていることで、ユーザーによる装置の取り扱いが容易になっていることです。また、電子線に弱い試料の測定に重要であることが証明されている低温測定システムを備えていることも強みです。」と述べています。

また、リガクの単結晶担当グローバル・セールス・マーケティング・ゼネラル・マネージャーのMark Bensonは、次のようにコメントしています。「ICIQはすでにリガクのX線を用いた単結晶構造解析装置を所有しているので、電子回折への移行はかなり簡単であったと考えます。X線回折と電子回折のいずれの装置でも、データ測定から構造解析までの一連のワークフローで、同じCrysAlisProソフトウェアを使っているためです。ICIQの研究をさらに支援し、近い将来、この比較的新しい技術を用いた論文が発表されることを楽しみにしています。」

XtaLAB Synergy-ED電子回折統合プラットフォーム、またはリガクの他の単結晶ソリューションに関する詳細については、https://www.rigaku.com/products/crystallography をご覧ください。


リガクの東京ラボでXtaLAB Synergy-EDの評価を行うICIQのEduardo C. Escudero-AdánとJordi Benet-Buchholz(奥左から) リガクの伊藤翔と山野明人(前左から)

 

この件に関するお問い合わせ先
prad@rigaku.co.jp