紙の熱伝導率測定
Application Note
B-TA4006
はじめに
コーヒーショップなどでホットコーヒーを頼んだときに、コーヒーの紙コップに、「はかま」(ボール紙でできた持ち手の帯)をつけて頂けます。何故ならば、これがあると、あまり手が熱くならないからです。
他方、紙を機構的に見た場合、密度が同一でも紙の繊維の配列やからみ合い、表面加工などの相違により、みかけ熱伝導率も異なってきます。
従来から、紙類のみかけ熱伝導率はその測定法や用途によって種々の値が示され、用途によっては、その都度、熱伝導率を直接測定・分析しておくことが重要となります。
※ 寺崎和郎, 松浦健児, 岡田昌志, 紙パ技協誌, 27(11), 525-529, 1973 〔報文〕
測定・解析例
コピー用紙と和紙測定データ比較
試料:市販のコピー用紙と和紙
使用装置:熱伝導率測定装置TRIDENT MTPSセンサー
- 測定データ値は5枚から安定して測定ができている為、5枚~10枚までの平均値を示しております。
- 1枚~4枚までの赤字は、厚みが薄く、試料への熱拡散長によりレンジオーバーで測定ができていないことを装置が知らせています。
コピー用紙の写真
和紙の写真
500gの分銅を乗せた写真
(測定実施例)
推奨装置・推奨ソフトウェア
- 熱伝導率測定装置 TRIDENT