自動構造解析プラグイン ~AutoChem~

Application Note B-SCX1003

はじめに

自動構造解析プラグインAutoChemを導入することにより、測定・データ処理・構造解析が同時進行する、構造解析パイプラインを構築することができます。25フレーム測定するごとにデータ処理を実行して構造解析用のファイルを更新し、構造決定と精密化を自動実行するというプロセスを繰り返します。測定を絶え間なく進める一方、分子構造をAutoChemタブに表示します。このため測定中でも、構造解析の結果を確認できます。直接法(SHELXTSIR)やパターソン法、Charge Flipping法などの複数の位相決定プログラムを自動的に実行し、最適なソフトウェアを選択することにより、構造解析成功の可能性を最大化します。また、測定中でもOlex2を起動することができるため、ユーザーによるインタラクティブな操作がいつでも可能です。簡単操作でカスタマイズされた構造解析結果のレポートを作成する機能も用意されています。

測定・解析例

Ylideを用いた自動構造解析例を示します。測定初期はCompletenessが低く、初期構造が得られていませんが(図 1)、測定が進みCompletenessが上昇するにつれて、徐々にターゲット化合物の構造が構築されていく様子を見ることができます(図2, 3)。図4に構造解析結果を示します。

フレーム測定後、構造解析結果

推奨装置・ソフトウェア

  • 単結晶X線構造解析装置 XtaLAB Synergyシリーズ
  • デスクトップ単結晶X線構造解析装置 XtaLAB mini II
  • 自動構造解析プラグイン AutoChem

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